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虎キチ移民 喜びに沸く=阪神優勝=東洋人街に横断幕

2005年9月30日(金)

 「ようやった!」――。プロ野球の阪神タイガースが二年ぶり五度目のリーグ優勝を果たした。サンパウロ市内リベルダーデ広場に虎キチが集まり、「祝・阪神リーグ優勝おめでとうV」と書かれた横断幕を掲げ、喜んだ。
 横断幕を用意したのは、自身も幼い頃からファンだという虎キチファンクラブ世話役の尾西貞夫さん。リベルダーデ区で明石屋宝石店も営んでおり、店頭には「祝・優勝」と書いた紙を貼った。
 優勝が決まった二十九日は朝から祝福を告げる電話が引き切り無しにかかってきたそう。「どこに勝たんでもええ。巨人に勝てて優勝できたことが最高。今度は日本シリーズで勝って欲しい」と期待を示した。
 この日、同店に「阪神の優勝おめでとうございます。心からお祝いを申し上げます」と書いた紙を持って訪れた二世の小田政雄さん(69)は二年前の優勝を機にファンになった。
 「地震でやられた神戸に元気を与えているところも良いと思った」。今では阪神の帽子をいつも被っているそう。
 一九六〇年の渡伯前からファンだと言う西松滋さん(68)は「阪神の選手が泊まるホテルによく泊まりにいった。試合もよう観に行ったで」と思いを語るが「まぁ、二年ぶりの優勝ってのが気になるけどな。やっぱ阪神は負け続けて勝たなあかん」。
 「産まれてまもなくから阪神ファン。負けても負けてもファン。死ぬまで応援する」と熱い思いを語る富珠郎さん(69)は「最後に中日に追い越されると思ったけど勝ってよかった」と胸をなでおろした。
 祝勝会はサンパウロ州内に約五十人いる虎キチを集めて盛大に行う予定だ。

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