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無縁仏9体を供養=援協、「死者の日」を前に

2005年11月2日(水)

 きょう二日の「死者の日」(dia de finados)を前に、サンパウロ日伯援護協会(酒井清一会長)は十月二十八日午前、サンパウロ市東部のヴィラ・フォルモーザ墓地に埋葬されている日系無縁仏九体を供養した。
 施設の入居者や福祉部が支援した、身寄りの無い日系人を対象に毎年行っているもの。「外国に移住して独りで亡くなった人たちに、一年に一回は線香を上げて冥福を祈りたい」との思いを込めて、一九七〇年ごろに始まった。
 この日は「公務員の日」で墓地の職員が休日だった。そのため墓番号だけを頼りに、広大な敷地内を自動車で移動した。墓石がない上に十字架やロウソク台が盗まれ、探し当てるのに苦労したものもあった。
 それぞれの墓で、草取りをするなどして丁寧に掃除。献花、焼香して故人の冥福を祈った。
 担当の援協事務員(68)は「墓参りにいくようになって、今年で六年になります。昨年は身寄りのない方が結構亡くなられ、無縁仏が増えました。来年は二体が掘り起こされて、遺骨が共同の納骨堂に移される予定です」と話していた。

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