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秋の叙勲=マナウスの村山氏に=元サンパウロ州農務長官も受章

2005年11月4日(金)

 日本の内閣府は三日、平成十七年度秋の叙勲受章者を発表した。ブラジル国内では、サンパウロ総領事館管内で元サンパウロ州農務長官のパウロ・ダ・ロッシャ・カマルゴ氏(85)が外国人叙勲として旭日小綬章を受章。マナウス総領事館管内では村山惟元・西部アマゾン日伯協会会長(73)が邦人叙勲として旭日小綬章を受けた。
 パウロ・ダ・ロッシャ・カマルゴ氏はリオ州の出身。連邦農務省を経てサンパウロ州農務局に入り、十八年間農業機械課長をつとめた。その後、一九七〇年から七八年の間に二度にわたって州農務長官に就任した。
 農務長官時代に農業の機械化や移住地の農村電化などに尽力。邦人農業移住者の生産性・生活環境の向上に貢献した功績を認められ、今回の受章となった。
 旭日小綬章を受章した村山さんは熊本県の出身。一九五四年、二十二歳の時にロンドニア州ポルト・ベーリョのトレーゼ・デ・セテンブロ移住地に入植した。
 その後、五八年にマナウスに移り、海外協会連合会の職員として勤務、六五年にマナウス総領事館が設置されてからは同館の現地職員として三十三年間、領事館業務に携わってきた。九八年に定年退職。現在は西部日伯アマゾン協会の会長をつとめている。
 海協連在職中の邦人移住者の生活安定、営農支援へ尽力した点、現地職員として総領事館運営を支援した点、西部アマゾン日伯協会長として同地域の日系人社会発展に貢献した点などが認められ、今回の受章となった。
 海協連時代は、営農支援のためアクレ州やロライマ州のタイアーノなど、北伯各地の移住地を回ったという。「たいへんな移住地ばかりでした」。
 マナウス総領事館は設置当初、ホテル・アマゾナスの一室で業務を行なっていたそうだ。「本当にいろいろなことがありました」と村山さんは三十年あまりの年月を振り返る。「私の仕事は皆さんが仕事しやすいようにアドバイスすること。非常に尊敬できる人ばかりで、たいへんお世話になりました」。
 受章にあたって「自分だけでなく皆さんのおかげ。うれしいというより、複雑な気持ちです」と語る村山さん。「元気な間は社会のために尽くせと激励されていると思います。これからもできるだけのことをしたい」と喜びを表わした。

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