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滋賀県とRS州姉妹提携25周年=親善から経済交流へ

2005年12月02日(金)

 リオ・グランデ・ド・スール(RS)州と姉妹提携を結んでいる滋賀県から、商工労働部国際課の山田栄藏課長、高木和彦同主査が来伯した。
 一行は滞在中、州の工業連盟やワインの生産者組合など産業団体を訪問し、十一月二十八日の帰国を前に本紙を訪れた。
 滋賀県では親善が中心だったこれまでの姉妹交流を経済方面にも広げる方針を進めており、今回の訪問もその一環。
 今後は、環境技術の提供や、同州からの技術研修員受け入れなど経済交流を進めていくという。
 日本最大の琵琶湖をもつ滋賀県はブラジルのほか、湖南省(中国)、ミシガン州(米国)と姉妹提携を結んでいる。RS州のパトス湖をはじめ洞庭湖、ミシガン湖など、いずれも湖を仲立ちにした交流だ。
 RS州との提携は今年二十五周年を迎えた。七月にはジェルマノ・リゴット知事が訪日。滋賀県は九六年から同州の国際開発関係局に職員を派遣し、現在までに九人が駐在。今年でひとまず派遣を終了するが、今後は同州から県への職員派遣も検討されている。
 親善から経済交流へ。山田課長は「経済事情の厳しい現在では、滋賀県民にメリットのある交流をしていかないと続かない」と背景を説明。「今日明日には難しいが、どんなメリットがあるか互いに探りながらやっていきたい」と抱負を語った。
 滋賀県人会の山田康夫会長も「県人会としてもこれからは自立の方向に向かっていくかもしれません。そういう意味でも、県人会が人材の面などで両者の橋渡しをできれば」と語る。
 山田課長は具体的な事業として、琵琶湖の水質浄化で培った環境技術の提供や、滋賀県で開催される環境ビジネスメッセで同州の産業をPRすることなどを挙げた。
 将来的には、県内の中小企業の取引支援や、そのための視察団派遣なども検討する考えだという。

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