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(7)顕在化する帰伯逃亡

2005年12月28日(水)

 日本でデカセギ犯罪、その子弟による非行増加が騒がれて久しいが、警察に追われて帰伯逃亡するものまで増えていることが新たに顕在化している。〇四年一年間で七十一人が国外逃亡し、うち四十七人の推定逃亡国がブラジルとなっている。
 十月十七日には静岡県西部で、日系ブラジル人のフジモト・パトリシア容疑者(当時31歳、本籍地=サンパウロ市)が乗っていた軽乗用車と、山岡夫妻の乗っていた乗用車が衝突事故を起こし、山岡さんの娘(2歳)が即死した。事故六日目に同容疑者は帰伯、県警は逮捕状をとって手配した。
 十一月二十一日夜に同県浜松市の日本人レストラン経営者(57)が殺害され、売上金が奪われた事件で、同県警は強盗殺人の疑いで近所に住んでいた日系ブラジル人のアルヴァレンガ・ウンベルト・ジョゼ・ハジメ容疑者(34)の逮捕状を取り、全国に指名手配した。同容疑者は二十六日にブラジルに向け出国していることが分かった。
 警察庁統計によれば、このように手配されたブラジル人容疑者二百三十一人が、昨年までの五年間に国外逃亡している。

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