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聖南西教育研=子供ら合宿生活=8校70人、友達づくり

2006年1月4日(水)

 聖南西教育研究会(渡辺久洋会長)主催の第十二回聖南西林間学校(高野早苗実行委員長)が去る十二月十二~十四日、コロニア・ピニャール文協会館及び図書館で行なわれた。今年は八つの日本語学校から十二歳~十五歳の生徒七十人が参加し、さまざまなプログラムを体験した。
 開校式では教師と十六歳以上のアジュダンテの紹介があり、その後班割りの発表、班内で自己紹介や係決めが行なわれた。
 昼食後のプログラムはスポーツ。二チームに分かれ腰に付けたタグを取り合うタグ取り大会やポートフリスビー大会。午前中はまだ友達もできず、緊張した面持ちの生徒が多かったが、スポーツが終了する頃には仲良くなり友達もできて元気な声が聞こえるようになった。
 夜のプログラムは、コロニア・ピニャールの豊かな自然を利用した肝試し。生徒達は街灯がない暗闇の中を懐中電灯片手に回り、ふだん経験しない静かな暗闇の恐怖に悲鳴をあげていた。
 三日間を通して、食事はカレーライスややきそばなどを生徒達が作った。食材は各町の文協が協力し寄付したという。普段よく口にしているが、調理したことがない生徒も多く、とまどいながらも楽しそうに調理し、自分達が作った食事をおいしそうに食べていた。
 二日目は朝のラジオ体操。朝食後、図書館に移動して新しい友達の似顔絵描きがあった。よく相手の顔を観察して描いており、できあがった絵は期間中会館に飾られ、終了後は記念として相手に渡された。
 その後、読書の時間が設けられ、日本語の図書館としては南米一を誇るコロニア・ピニャール青年図書館を有効に活用した。全員図書の豊富さに驚き、どれにしようかと迷う生徒が多く見られた。結局マンガを手に取るのだが、普段読めないマンガがたくさん読めるとあり、興味をもって読んでいる子も多く見られた。
 昼のプログラムは、各ゲームポイントに国の名前を付けた世界一周オリエンテーリング。日本語を使ったゲームや観察力、直感、フリスビーを使ったゲームがあり、高得点を狙おうと班員が協力して一生懸命になっていた。
 夕食後は楽しみにしていたキャンプファイアー。始めに各班による出し物があり、非常に短い練習時間ながらも、班が一つとなり歌や踊りや劇を発表をした。夕方から小雨が降り少し肌寒かったが、火を取り囲み、テーマソングの「WAになって踊ろう」を踊ったり、盆踊りを踊ったり、ゲームをしたりして、最後の夜を心に刻み込んだ。
 三日目の朝は、思い出の品作りを行い、折り紙や小物の飾りで手作りのクリスマスリースをきれいに作りあげた。
 上村信明聖南西スポーツ連盟教育部長は「この林間学校でいい友達をたくさん作って欲しい」と学校を超えた仲間作りの重要性を語り、渡辺会長は「来年も林間学校に参加できる子もいるが、このメンバーで行なう林間学校は一度しかなく、この思い出を大切に心の中に残して欲しい」と願った。
 Tシャツやノートに友達のサインをもらう光景が見られ、閉校式の後、全員で「WAになって踊ろう」を踊り、にぎやかな雰囲気で解散となった。

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