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日本の教科書で=課外授業を開始=ロベルト・ノリオ校

2006年2月4日(土)

 「国語と算数の勉強をしませんか―」。ロベルト・ノリオ校(山内和子校長)がこのほど、駐在員子弟など将来的に日本へ帰国する生徒を対象に、日本の小学校の教科書を使った課外授業を始めた。「現地校に通いながら、帰国後の準備を」という父兄の要望に応えたもので、週に三回、国語と算数の授業を行う。同校では今月から授業を開始、現在生徒を募集している。
 ロベルト・ノリオ校には現在、一歳半から十歳までの児童約七十人が通う。パウリスタ大通りに近いこともあって以前から駐在員等の子弟の割合が大きく、現在でも全校生徒の約半分を占めている。
 同校ではこれまでも日本語の授業を行っていたが、それはいわゆる、外国語としての日本語教育。駐在員の子弟などは同校で幼稚園の時期を過ごし、その後は日本人学校に通う場合が多かったという。
 「ご両親や子供たちからは日本に帰るまで続けたいという希望もあるのですが、やはり帰国後の日本語力を心配する方が多い」と、山内校長は課外授業の取組みを始めた理由を説明する。
 すでに二人の児童が受講を始めた。同校で日本語を教える岡崎智子教師は、「子供たちも楽しんでいるみたいです。日本の学校にいるような雰囲気を感じているのでは」と子供たちの様子を語る。
 教科は国語(書写、作文等含む)と算数の二科目。学校の午前、午後の授業を続けながら、月曜、火曜、水曜の週三日行われる。
 月、火曜は午後二時十五分から、水曜は十二時四十五分からで、いずれも四十五分授業。場所はロベルト・ノリオ校内(Rua Colonel Oscar Porto,487,Paraiso)。同校の生徒以外でも受講を受付けている。
 学校の特色に応じた新たな取組み。日系学校の可能性の一つとして注目されそうだ。
 授業の詳細等、問い合わせは同校まで。電話3889・9510(ともこ)。

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