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琉球芸能=初めて「さんしんの日」=流派を超えて大イベント

2006年2月17日(金)

 ブラジルでも「さんしんの日」――。琉球芸能団体が主催するイベント「第一回さんしんの日」が三月五日、ブラジル沖縄県人会で開催されることが決まった。沖縄で毎年開かれている同名のイベントにならったもので、ブラジルでは初めての試み。当日は沖縄の弦楽器「三線(さんしん)」の演奏に加え、琉球民謡や古典舞踊の団体など二百人が出演する。三線の音色が響く、にぎやかな一日になりそうだ。
 沖縄文化の中で欠かすことのできない楽器、三線(さんしん)。「さんしんの日」のイベントは、琉球・沖縄の文化に触れてもらおうと、九二年に沖縄県で始まったものだ。毎年三月四日を「さんしんの日」として実施されており、今年十四回目を数える。琉球民謡、古典音楽の団体や愛好者が流派を超えて一堂に会する一大イベントだ。
 このたび、ブラジルの沖縄芸能団体でもこれにならって、三月第一日曜日の五日に開催することを決めた。
 主催は、野村流音楽協会ブラジル支部はじめ野村流古典音楽保存会、琉球民謡協会、琉球民謡保存会、琉球筝曲興陽会、琉球筝曲保存会(いずれもブラジル支部)の六団体。県人会と沖縄文化センターが後援、琉球舞踊、琉球太鼓の団体が協賛する。
 当日は午後二時に開会。琉球音楽の団体をはじめ、民謡、古典舞踊の各団体から約二百人が出演。琉球国祭り太鼓やレキオス芸能同好会など、沖縄太鼓の団体も参加する。
 県系三世、四世の若者によるバンド「トントンミー」も出演する予定。このほか、三線の歴史をポルトガル語に翻訳するため、県への留学研修生OB会「うりずん」のメンバーが協力するなど、県人会、関係者あわせて準備がすすんでいる。
 琉球民謡では若い人や日系以外の愛好者が増えているが、古典は難しいこともあって若い人が少ないのが現状だという。主催の一つ、野村流音楽協会の知念直義支部長は、「このイベントをきっかけにして、皆さんに古典の魅力を知ってほしい」と期待を表わした。
 第一回さんしんの日=三月五日午後二時開会、八時ごろ終了の予定。会場は沖縄県人会サロン(R. Tomas de Lima,72)。協力券は十レアル(飲み物付)。
 問い合わせは電話11・6722・1045(知念支部長)または沖縄県人会(11・3106・8823)まで。

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