ホーム | 日系社会ニュース | ゴミを減らして経費も削減=鈴木さん「リサイクル」講演

ゴミを減らして経費も削減=鈴木さん「リサイクル」講演

2006年3月30日(木)

 窓際族が奇跡を起こしました――と衝撃的なことを語るのは、三十一日に松柏大志万学院で「ゴミをゼロに」をテーマに講演するために来伯した鈴木武さん(63、山梨出身)=東京在住=だ。四年前に定年を迎えた松下通信の横浜工場で、ゴミを九九%なくすというリサイクルの〃奇跡〃を行った立役者だ。
 約六千人の従業員がいる同工場では、九一年のゴミは約六千トンに上ったが、当時リサイクルにされていたのはわずか千百四十八トンだけだった。
 ところが、自称「窓際族」だった鈴木さんが九六年から担当者となり、本気でリサイクルに取り組むと廃棄物の量が減ると共に、ぐんぐんリサイクル率が上がり、ついに九九%を実現。事実上、ゴミをゼロにした。「会議室にも工場にも、あらゆる職場にはゴミ箱がありません」と驚くようなことをいう。
 廃棄物処理にかかっていた一億五千万円もの費用が五千万円になり、一億円もの経費削減を実現した。「当時、みんなから不可能だっていわれていたんですが、下からの改革でそれを可能にしたんです」。
 〇二年からは横浜市のゴミ三〇%削減運動にアドバイザーとして参加。計画では二〇一〇年達成するはずだった三〇%を超える中間集計が、すでに今月末には出る予定だという。
 鈴木さんは「ぜひ大勢の人に聞いてほしい」と呼びかけた。講演会の主催は松柏・大志万アソシエーション。午後七時半から同校(Rua Ferdinando Galiani,s/n -Vila Mariana)で。十五レアル。百八十席限定なので予約(同校=11・5904・2456)を。

image_print