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パ国訪問して同船者会を=チチャレンガ号=アマンバイ=移住地50周年を機に=「どんなに楽しいことか」=永田さんら女性3人が世話役

2006年4月5日(水)

 オランダ船チチャレンガ号(一九五六年七月十四日サントス着港)でブラジルに渡った、永田美和子さん(74、栃木県出身)らが同船者を捜している。船内タイムスによると、この船の自治会会員は約二百八十人。ブラジル、パラグアイ、アルゼンチンに散った。パラグアイのアマンバイに入った同船者が入植五十周年を迎えることから、渡伯五十周年を記念して、同移住地の記念式典に出席する予定だ。
 同号は貨客船。西回り航路をとり、シンガポールやケープタウンなど様々な港に錨を下ろした。「世界のいろんな港町をみることができて楽しかった」と赤木まさこさん(82、福岡県出身)。
 小原あやさん(85、岩手県出身)は今でも、船内で配布された同号の絵葉書や新聞を大切に保管している。「同船者の人たちは、移住後、散り散りになりました。何十年後かに新聞で訃報を知って、遺族の方に便りを出したけど届かなくて……」。
 サントス着港直前に発行された「船内タイムス十一号」(七月十日)に、佐野武さんが「数年後、十数年後に、再会することができれば、どんなに楽しく懐かしいことでしょう」と綴っている。
 アマンバイに入植したのは十八世帯。永田さんの夫の久さんが、雑誌『のうそん』の主宰。パラグアイにいくことがあるため、同船者の佐野カツジさん(故佐野貞治さんの息子)と連絡を取り合う関係になった。
 美和子さんは「ブラジルに来てから一度も会っていないので、式典での再会が楽しみ」と期待している。
 同船者会の言い出しっぺは、サンスイ元社長の所助信さん。同氏が体調を崩しているため、女性三人が世話役になった。三人は「パラグアイ行きたいという人は、六、七人いる。たくさんの希望者を募って、お祝いに駆けつけたい」と話している。
 問い合わせ電話番号=11・6409・1862(永田)、3272・8755(赤木)、014・3882・6341(小原、夜間のみ)。

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