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歯抜け状態の文協執行部=異例の副会長3人休職=専任理事や広報ら要職も=なぜか、運営つつがなく?!=総会、評議員会で報告せず

2006年4月27日(木)

 文協の歴史始まって以来の異常事態?!―――。文協七副会長のうち、秀島マルセロ(第四)、結城ルイス(第六)両副会長が今年十月の統一選挙の影響で休職(四月一日付け)、松尾治(第三)副会長も県連会長就任のため、今月二十八日付けで離職する。それに加え、重田エルゾ専任理事、ヴィウマ・モッタ常任理事(第三)も州選挙立候補を理由に、頃末アンドレ広報担当理事も休職している。櫛の歯が抜けたような状態にあり、これからの影響が懸念される文協執行部だが、今月八日に開催された評議委員会、定期総会の場で全く報告されていない。
 何故、辞職ではなく、休職なのか? 文協事務局関係者は、「十月の統一選挙の結果次第で復職する可能性」を挙げる。
 三副会長、専任理事、広報担当理事の不在という前代未聞の状況について、今月八日に開かれた評議員会、臨時総会で全く触れられなかった。
 「組閣整理をする絶好のタイミングだったのでは」という声に対し、ある理事はいう。
 「選挙に関する定款の改正もまだだし、現執行部と考えが違う人に入られたら困るんじゃない?」と苦笑いし、続ける。
 「確かにこの状態を評議員にも会員にも報告しないのはおかしい。でも、現時点では何の支障も出ていない。それ自体が問題なのかも知れないけれど。そもそも七人っていうのが多いんだけどね」
 今回、休職している副会長や理事たちは小委員会も兼任しているが、それらの役職からも解かれている。
 昨年の成功に続き、経営的な面から見ても非常に重要なイベントとされる「文化祭り」を主導する文化祭り委員会の委員長は、秀島副会長から、中川郷子社会担当理事へ。
 州選挙に立候補する羽藤ジョージ氏を擁立する結城ルイス副会長は会員拡充委員長を務めていたが、未だ補充されていない。〇六年度の予算が全くついていない同委員会とはいえ、文協の会員拡充に対する姿勢が浮き彫りになった形だ。
 芸能委員会の頃末委員長から、井上久弘補充監査がその肩代わりをしている。五人いる補充監査とはいえ、会のチェック機関ともいえる監査役が運営に携わることには疑問が残る。
 重田氏が就いていた専任理事には花城アナクレット第一常任理事。八日の評議員会でも司会を務めている。
 「過去にそのような状況はなかった」と話すのは、長年文協の運営に携わり、八代目の会長を務めた山内淳氏。
 「病気で一人が休むっていうことはあったけど、七人のうち三人っていうのは…ちょっと普通じゃない」と首を傾げ、「監査が運営側っていうのも不思議だけど、それが今のやり方なのかな」とコメントした。

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