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母の日・父の日発表会=ピラール・ド・スル=コンサートの雰囲気=夕食料理も趣向こらして

2006年6月1日(木)

 ピラール・ド・スル日本語学校(校長豊田一夫)主催による母の日・父の日発表会が、五月十二日午後六時半から、およそ四時間、文協会館で行われ盛況だった。生徒、父母、家族を始め、卒業生や文協会員など百八十人近くもの人が訪れ、文協の中における日本語学校の存在の高さがうかがえた。
 今年は、退任する教師と新任の教師の歓送迎会も兼ねており、開会に先立ち両教師や文協役員の挨拶があった。
 先生や生徒たちによる発表会のプログラムは、十一演目を用意。始めは児童全員による合奏「TRIANGLE」。笛やけんばんハーモニカを始め、木琴や鉄琴、シンバルや小だいこなどもあった。練習期間はわずか二週間ということだが、七歳以上の生徒五十人の演奏者それぞれが自分のパートをこなし、その楽器が奏でた音色が見事に一つの曲を創りあげた。その迫力ある演奏を聞き入った父母たちからは大きな拍手が上がった。
 この「TRAIANGLE」は、昨年のNHK紅白歌合戦でおおとりをかざったSMAPの曲であり、この日最後のプログラムの合唱でも歌われたのだが、メロディーや歌詞がきれいだ、と生徒にも大好評で多くの生徒は歌詞カードも見ず、会館いっぱいに広がる大きな声で歌い上げた。
 プログラムには他にコント、お遊戯、歌などバラエティに富んだ内容であったが、どれも日本語学校の生徒らしく仕上がっていた。
 生徒の発表が終わると、母の会による出し物も行われた。母娘競演の歌や、今ブラジルの若者に大人気のグループREBERDEを先生と母親が扮したりと、プログラム外の発表にみな大喜びで、コンサートのような雰囲気になった。
 子供からお母さん、お父さんへ表紙に小さい人形の折り紙がついた生徒手製の手帳のプレゼントもあり、受け取ったお母さん達は感激し子供と抱き合ったりしていた。
 発表終了後、南美代子母の会会長が挨拶で教師たちの指導に対し感謝の言葉を述べ、父兄会長(城島忠夫)と共にお祝いのケーキカットを行い、夕食に移った。
 夕食は、毎年生徒と先生達により調理した料理を用意。普段あまり口にしない料理で日本ではなじみの料理を、と毎年趣向を凝らしており、今年はヤキソバと豚汁とおにぎり。豚汁を口にすると、みな口々においしいと歓喜の表情を浮かべた。また焼きそばはブラジルで定番となっているあんかけの焼きそばではなく、日本で馴染みのソース焼きそばであったが、評判は上々であった。寒い夜であったが、会館は温かい豚汁とその場で焼く焼きそば、そしてその場にいた生徒、父兄達の熱気で温かく包まれた。

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