ホーム | 日系社会ニュース | デジタルTVで外交摩擦=欧州勢面目丸つぶれで

デジタルTVで外交摩擦=欧州勢面目丸つぶれで

2006年6月3日(土)

 【既報関連】デジタルTVは日本方式にほぼ決定か――との伯字紙報道で、欧州とブラジルに外交摩擦が生まれている。
 というのも、欧州連合(EU)のドゥロン・バローゾ委員長がルーラ大統領と会談する直前、ブラジル政府が日本にデジタル方式発表セレモニーへの出席依頼を出していることがマスコミに流れ、同委員長の面目が丸つぶれになったからだ。欧州はブラジルからの輸出の二二%を占めるお得意さんだ。
 しかも一日の会談では、「将来的に一千五百億ドルもの投資が準備されている」とのオミヤゲが欧州から語られたが、先の報道があったため、両者の記者会見では「デジタルTV合意」のデの字もでなかった。ルーラ大統領は「まだ完全な決定ではない」と弁明したのみ。
 しかも大統領はその後、初来伯の欧州最高権威を接待する公式午餐会を〃私用〃で欠席。同氏は旧宗主国ポルトガルの元首相・・・。「今後、数カ月は欧州勢に冷たくあしらわれるかも」とエスタード紙。まさか、大逆転はないだろう。

image_print