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「デカセギ映画」づくり=米国人アーロンさん意欲的

2006年7月6日(木)

 「日系人デカセギ者の映画を製作したい」。昨年アメリカから来伯、さらに今年十月に日本へ留学するというアーロン・リトビンさん(ロシア系アメリカ人、社会学専攻)は、デカセギ者が、いかに異なる文化や日本での生活に適応していくのかを追うドキュメンタリーを制作しようとしている。
 「日系デカセギ者たちは世界一特別な移民。日本における、日系人は外人だけれど、一般的な外人とは異なる点を持っている」というアーロンさん。〇三年にリベルダーデ内の移民史料館を訪れ、日本移民やデカセギについて関心を持った。
 「文化の違いや心理的な側面から、日系人の日本への適応は複雑なものとなる。それを研究したい」。西洋と東洋の違い、二国間の物理的距離、日本が歴史的に移民を受け入れていた経験がないなど、他の要因も加わり、デカセギ者の心理的な複雑さは奥が深い。また、「デカセギは八〇年代に始まった新しい動向だということも面白い」。
 アメリカのハーバード大学での学生時代に愛知県岡崎市に滞在。岡崎におけるブラジル人コミュニティーと地域の日本人との関わりについて研究。論文を書いた。
 アーロンさんは既に映画製作に向けて、デカセギに行く人と会いインタビューを行っている。日本で同じ人に会って再び話を聞く予定だ。
 「できることなら百周年祭の時に上映したい」。〇八年までの完成を目指し、アーロンさんは今製作への協力、援助を募っている。 連絡先=11・3801・8655。メールアドレス=litvin@post.harvard.edu

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