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風邪は万病の元=合併症が怖い=症状が出にくい高齢者=肺炎を警戒しよう=南内科医師が助言

ニッケイ新聞 2006年8月18日付け

 「今年は風邪の人が多いと思うの」。周りからちらほら聞くウワサ。「症状もひどいのよ」。たかが風邪されど風邪。風邪をひいて弱っているからこそ、様々な合併症を起こしやすい。肺炎や気管支炎、中耳炎、結膜炎などなど「風邪は万病の元」。援協総合診療所内科の南利実医師に、今年の風邪について聞いた。
 「風邪には二種類あります」と南医師。一つは臓器、とくに消化器官に影響を与える風邪だ。症状は熱、胃の痛み、むかつき、下痢などで、咳をしたり、鼻がゆるくなることはあまりない。そのため、胃や食道に病気があるのではないかと疑う人もいるという。
 もう一つは「一般的な風邪」。鼻水、咳、のどの痛み、だるさから始まり熱があるという症状の風邪だ。
 風邪は様々なウィルスによって引き起こされるが、その種類は二百種以上あるとされる(加地正郎編集「インフルエンザとかぜ症候群」南山堂より)。それだけに、対処の仕方には十分気をつけたいところ。
 一つ目の胃腸にくる風邪。この風邪で気をつけなければいけないことは、欠水症の併発と、下痢への対応の仕方。胃が弱り食事をとらない上に、下痢で水分は体外へ出されてしまう。そのため、脱水症状を起こしやすい。口がカサカサし、喉に菌がついて合併症を起こすなど風邪それ自体よりも注意が必要。「水分は十分にとるように」。
 また、「下痢が始まったからといって、すぐに薬で止めるのもよくない」。体に悪いものを体外に出すのが下痢の役目。たとえ下痢を止めたとしても、おなかが張る、腹痛が始まるなど、根本的な治療にはならない。
 ただ、「三日も四日も下痢が続くのはかえって大きな病気を引き起こしかねない」ために、警戒もしたい。「原因、その影響を踏まえた上での判断が必要なので、対応は医師の判断を聞いてほしい」。
 二つ目の「一般的な風邪」は一週間や十日も続く咳に注意をはらう。「鼻のゆるみは治ったが咳だけがとまらない」場合には、肺炎を起こしている可能性があるからだ。
 「子供であれば熱がでる、体が弱っているなどで気づきやすいが、高齢者は疲れやすい、食欲が落ちたというくらいの症状だったりする」。
 八月に入り、肺炎になって訪れる患者が増えた。南医師は「一日に三人扱った」日もあるという。
 「四、五日以上咳が続くのであれば考えたい」。黄色や青みがかったタンはウィルスがいるというしるし。肺炎の可能性がある。一方、白っぽいタンは一般的な風邪で急ぐことはないが、「安心すべきでもない」。
 さらに、咳を引き起こす原因も様々あるため、自己判断で咳止めを買うのも勧められない。三、四カ月続く慢性的な咳の症状は、別の病や、他の薬からの副作用が原因だったりするからだ。咳をとめることで「タンが喉につまることもある」。
 ブラジルで風邪が流行し始めるのは毎年五月ごろ。「今年の風邪もいつもと同じです」。「少し罹患する人が多いのと症状が激しいだけ」と南医師はいう。
 「予防接種をしたのに風邪をひいた」という人もいるが、流行する風邪ウィルスは毎年異なるため、「必ずかからないというわけではない。インフルエンザなど、危険性の高いものは避けれるはず」。南医師は、毎年の予防接種を勧めている。

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