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コラム 樹海

ニッケイ新聞 2006年8月18日付け

 サウーデ文協のテルセイラ・イダーデ向けパソコン教室の〇六年上半期教室の修了式がさきごろ行われ、続いて第二期にあたる下半期課程が始まった。週二回、約半年の学習による成果は、自分や先祖の来し方(こしかた)についてを作文できるようになったことだ。自分史執筆である▼この教室、大変な人気だ。待望されていたと察しられる。「パソコンって何だ」と思うだけでなく、やってみたい人たちがいたのだ。サウーデ文協のヒット事業といえる。六十歳代半ばから七十歳代後半の人たちが応募した。一期性は三十二人、用意されている機器は十六台なので、十六人づつに分かれて受講した。第二期も満席、来年上半期を待っている〃生徒〃もいるという▼教室開設に当り協力者(社)がいくつかあった。CEPAI(高齢者調査支援機関)、インスチツット・P・小林、青年会議所、スダメリス、ミツビシ・コーポレーションなどだ。あえて名を挙げたのは、バイロの文協のような団体がこうした講座を立ち上げる場合、専門的かつ技術的な実績のある、講師を派遣してくれる組織の助力が必要だからだ▼サウーデ文協は、受講料は無料としたが、会館使用料などの実費として月額三十レアル徴収した。「まるまるタダでは、取り組み方も違うだろう」といった考え方もあるそうだ▼第一期終了生たちは諭された。「弛まず続けよ」。文章の書き方から進んで、日本語で日本の親戚とメール交信しよう、と意欲的な人もいる。(神)

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