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伝統を守る=沖縄角力、白熱の試合=ウチナーンチュの精神文化継承=主催者、若い世代に期待

2006年9月19日付け

 ブラジル沖縄文化センター主催の「第三回沖縄県系人沖縄角力(すもう)大会」が十日、ジアデーマ市のブラジル沖縄文化センター運動場で開催された。沖縄県人会とブラジル沖縄県人柔道愛好会の後援。二、三世を中心に六十五人が参加。終日白熱した試合が繰り広げられ、豪快な技がきまるごとに、観客は大きな歓声があげていた。
 沖縄角力は一般的な「相撲」とはルールが違い、モンゴル相撲に似ているといわれる。互いに四つに組みあった体勢から始め、立会いの駆け引きはない。相手の背中(両肩)を地面につければ勝ちとなり、独特な迫力がある。
 参加者の平均年齢は二十歳前後と若手が中心。カンピーナス、ヴィラ・カロン、サンマテウス、サント・アンドレー、ビラ・プルデンテ、スザノ、マウァの七支部から腕を競いに集まった。
 試合は十一歳以下、十四歳以下、十六歳以下、十七歳以上は一般の部として、六十五キロ以下、七十五キロ以下、八十五キロ以下、無差別の七階級に分かれておこなわれた。
 無差別級の優勝者は安村ジョルジさん。八十五キロ以下は金城マリオさん。二人とも第一回大会で優勝した実力者だ。
 同大会の島袋安雄実行委員長は「先人から受け継がれてきた伝統文化を通して、若い人たちがウチナーンチュの精神文化に触れてくれるのが嬉しい」と喜ぶ。今後の若い世代の一層の活躍を期待しながら「心身とも成長してほしい」と力強く語っていた。

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