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熊本県・ブラジル=交流使節団復活へ=来年派遣決める

2006年9月19日付け

 新たな交流を続けていくためのきっかけとなるように――熊本県文化交流協会(熊本県人会、福田康雄会長)は二〇〇八年に、熊本県人ブラジル移民百周年記念と、ブラジル熊本県文化交流協会創立五十周年記念を迎える。二年後を見据え、式典や記念誌編纂などの準備が進む中、同協会は来年十月に熊本城築城四百周年の機に実施する「熊本県・ブラジル交流親善使節団」の派遣を決めた。「県人以外の方も大歓迎。日本移民百周年も含めて、ブラジルでの活動を日本にアピールしていきたい」と使節団への参加を呼びかけている。
 熊本県は沖縄県に次いで多くの移民がブラジルへ渡ったところ。「県人会」だったころに毎年日伯を行き来していた交流使節団は九六年を最後になくなってしまった。
 「親族関係でも人間のつながりは深いし、『交流協会』と名前がついているからには双方向の交流をしていかなければね」。九九年に熊本での国体を記念して使節団が日本を訪れたが、翌年につながらなかったことを踏まえ、「今回の百周年、五十周年を、新たな交流を続けていくためのきっかけとなるようにしたい。毎年の交流団派遣を復活させる、第一回にしたいと考えています」。
 来年行われる交流親善使節団は、三大名城といわれる熊本城の築城四百周年に合わせて実施される。〇七年十月八日にブラジルを発ち、日本では四日間にわたる公式訪問の予定が組まれている。
 使節団一行は、十一日に知事や市長を表敬訪問。「移民の父」と称される上塚周平の故郷、城南町を訪れ、地元民が中心となってすすめた上塚周平の銅像の建立除幕式に参加。
 翌日十二日に熊本城を訪問する。西南の役で焼けた熊本城では来年を目途に復元の工事が進んでおり、一行は築城四百年祭第四章秋絵巻を訪れる予定だ。
 公式訪問の後は、九州各県を廻るオプショナルツアーや日本を北上する個人行動の旅行の計画もある。
 「熊本県人移民の果たした功績とブラジル国の現状を故郷の県民にアピールし、また、〇八年開催予定の記念式典に(日本の)皆さんをブラジルにお誘いする使節団と位置付けたい」。
 柳森優同協会名誉会長は「県人会関係者に応援をいただいて、ぜひ多くの人に参加してもらいたい」と話している。
 申し込み受け付け、詳細説明は、アルファインテル旅行社「熊本親善使節団係」戸田幸子さん、あるいは美子(ミコ)さんまで(11・3208・4111)。

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