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大耳小耳

2006年9月20日付け

 文協図書館を利用するには、昨年まで文協会員(年百十レアル)になり、さらに図書貸出料(四十レ)が必要だった。しかし、今年から会費(年百二十レ)のみで利用可能になったことで、会員の図書館利用者は増加したという。それまで図書館の収入だった貸出料はどうなるのか、という疑問に対し、宮城滋委員長は「近々、図書館運営について発表をする」と話している。
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 「あの太鼓は古いんだよ」とアチバイヤ福島県人会の黒沢毅会長。開催中の「花と苺の祭典」のステージ前、神楽の上で使用されている二つの太鼓は古い歴史を持っている。一つは、一九六八年に福島県より贈られたもの。もう一つは、八十年代前半にパラナ州で作られた、ブラジル一張目の太鼓だ。「福島の一世を中心にやってきた太鼓」と昔を振り返るが、今では、叩き手は二世から三世へと変化した。「会員や子どもにしても、人が集まれる場を作ることが大事だから」。花祭りを盛り上げる名物の盆踊りに「ふくしま」のハッピの文字が目立っていた。
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 大学の紀要は研究論文などを掲載した定期刊行物だが、どの位の権威があるものなのか。先日、某大学の教授が「邦字紙の現状と展望」をテーマにアルゼンチンとブラジルの邦字紙関係者らに聞き取り調査。数時間の取材で邦字紙の現状や展望が分かるのだろうかと疑問に思い、展望について水を向けると「日本語読者が減少するので厳しくなっていくだろう」。亜国の「らぷらた報知」の現状を聞くと「大変でしょうね」。取り上げるのは自由だろうが、器用に紀要を書くものだと感心。

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