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「高橋さんじゃない!」=シネマ「人探し」幸先よく=文協

2006年9月29日付け

 「あっ高橋さんじゃない! これは木下弁護士でしょ」―。
 二十七日の文協水曜シネマから、上映前にブラジル日本移民史料館に保存されている写真をスクリーンで映して氏名を確認する作業が始まり、この日だけで三人の名前が判明した。
 人気の水曜シネマで始まったこの試み。同史料館に保存されている一万枚の写真は、人物を対象に映した古いものが多いことから、「移民の皆さんの協力で一人(の名前)でもわかれば」と高齢の参加者も多い同シネマ来場者の協力を求めることにした。
 第一回目のこの日は、【ブラジル日本移民二十五周年記念祭(一九三三年)】【サンパウロ市日本病院建設時、地方正副委員長会議(三五年)】【平田忠平氏と元連議平田進氏(三七年)】【教育、普及会(同年)】【日学連創立以前、教育協議会による全伯作品発表会の時の役員・先生(五一年)】の計五枚がスクリーンに映された。
 映画上映終了後、なんとか協力しようと再度、拡大された写真をのぞき込む来場者たち。
 その中で、「あっ高橋さんじゃない! 」と指差したのは、サンパウロ市在住の山田トミコさん。「友だちのお兄さんだから知ってるわ」と思い出を語った。
 この日は、三人の氏名が特定された。同史料館学芸員を務めるJICAシニアボランティアの小笠原公衛さん(58、山梨県)は、「これから〃『この人はだれ? 』をやっているから行こう〃と口コミで広がってくれれば、もっと分かっていくと思います」と期待を表す。
 水曜シネマの〃人探し〃。幸先のよいスタートを切ったようだ。

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