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東西南北

2006年10月28日付け

 「ルイ・ヴイトン」のかばんは、オリジナルが六〇〇〇レアル。ソックリさんが三五〇レアル。素人が見ても、違いは分からない。連警はガレリア・パジェーで昨年、ソックリさんをトラック七台分も押収した。しかし、地方都市の商店主は、ソックリさんが飛ぶように売れて大繁盛という。サンパウロ市へ毎日、仕入れに通っている。
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 御徒町のアメ横で終戦直後、警察の手入れをおり込んで店先に粗悪品を並べていた。セントロのショッピング25も、連警の海賊版狩りに備えて店先に押収用の等外品を並べ、顧客に売るものは没収されないように隠してあるそうだ。また購入伝票に合致する数量だけ、店先に並べる。
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 乳がん治療といえば、脱毛と吐き気、渇望感がつき物であった。サンパウロ市がんセンターは筋腫が四ミリ以下であれば、副作用の少ない服用薬で八カ月の長期治療ができるという。ほとんど脱毛や吐き気、じん麻疹などの副作用を感じない。その代わり便は柔らかくなる。
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 因果応報や業を否定し、過去を断ち切れとする精神分析治療にブラジルの大学病院が取組んでいる。現在は過去の結果ではなく、未来の原因であるという。考え方が同じだと、集積回路がすり切れるのだそうだ。
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 Sebraeの調査によれば、ブラジル企業の九九%に相当する一五〇〇万社は零細小企業で、GDP(国内総生産)の二〇%を生産している。その内五〇〇万社だけが、企業として成り立っている。一〇〇〇万社は、脱税しながら苦しい経営をしているという。

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