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全老連、杉本さんを表彰=老ク育成功労者として=農業分野でも大いに貢献=好々爺、昔は恐い百姓の〃親分〃

2006年12月20日付け

 日本の全国老人クラブ連合会は、育成功労表彰者として、ブラジル老人クラブ連合会相談役を務めている杉本正さん(89)を表彰した。杉本さんは、老ク連の理事、副会長を歴任したほか、コチア産業組合のうちのノルチ産業組合では理事長を二期務めた経験を持つ。農業分野でブラジル社会に大きく貢献したこと、同連合会の会館建設や活動を支えてきたことが功績として称えられた。十五日に行われた労ク連の代表者会議で、表彰状の伝達授与が行われた。杉本さんは「僕は、長生き〃させてもらった〃と思っています」と喜びを話した。
 杉本さんは一九三一年に十四歳で来伯。十九歳の時に父親を亡くし、自らがコチア産組の会員になった。
 「個人でできることは小さいけど、大きな組合に入れば大きなことができる。組合とともにやっていこうと思った」という。
 スザノ福博村村会では会長も務め、任期中の七五年に同地で老人会を立ち上げた。様々な会長職を歴任して、八五年から老人クラブ連合会の会員に。翌年には理事、八八年から副会長に就任した。
 本部会館建設に際しては、連日のように企業や団体、個人を廻って、建設資金を募った。「当時会長をしてた真鍋(次郎)さんと一緒にパウリスタ通り方面を歩き回ったよね~」と杉本さんは振り返った。
 現在は「相談役として後輩を見守るとき」だと杉本さんはいう。
 インダイアツーバ親和会会長を務める、丸山茂さんは「今でこそは好々爺だけど、昔は厳しい、百姓の親分だった」。老ク連の定款改正の際にも、コチア産組での経験を活かし、活躍したという。「若いときからいろいろ世話してきたからね。ここでもたくさん世話してくれたよ」。
 杉本さんはあくまで「他にも偉い人はいるのに」と前置きしながら、「今この年になっても(老ク連の活動に)呼んでもらえるのはうれしいこと」と笑顔を見せた。

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