ホーム | 日系社会ニュース | 〃余話〃があった寄付=山形県人会婦人部=小さくても厚意

〃余話〃があった寄付=山形県人会婦人部=小さくても厚意

2006年12月27日付け

 【既報関連】歳末助け合い寄付活動の余話。本紙は十九日付で「山形県人会婦人部歳末助け合い、老ク連通じて」と、紹介した。同婦人部が踊り教室で集めた五十二レアルを、老人クラブ連合会を通じて希望の家に寄付した、という内容であった。
 掲載されたあと、県人会の周辺から「婦人部が、五十二レアルとは恥ずかしい(額)ではないか」という声があがり、婦人部幹部が苦境に居る、という電話が老ク連にはいった。電話の要旨は「あのおカネは婦人部が総力をあげて、助け合い活動に取り組んだ結果ではない。取り組めば、もっと充実していたはずだ」、つまり「(踊り教室で)集めたのではない」というもの。
 では、どういうおカネだったのか。それは県人会館内の机の上で売られた「赤い羽根」の代金だった。つまり、有志が任意に置いていったおカネに過ぎない。それが、婦人部活動の結果として「オモテに出てしまった」というわけだ。
 新聞に寄付が掲載されたあと、婦人部役員は「役員を続けられない」と、身を小さくしたという。周囲の「恥ずかしいではないか」の〃圧力〃がだいぶ強かったのだろう。
 しかし、寄付は善行であり、多いにこしたことはないが、額の多寡ではない。受けた側の感謝は大きい。実際、昨今寄付活動をする団体・個人は減少の一途なのだ。
 二十二日午前、年末休暇に入る老ク連事務局では「婦人部の役員が、続けられない、などという話じゃないのにねぇ」と朗らかに「その後」を話題にしていた。

image_print