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(2)県連40周年=〝不惑の年〟に難題山積

2006年12月29日付け

 今年前半コロニアに大きな話題を提供したのがブラジル日本都道府県人会連合会だった。今年創立四十周年を迎えた県連。〃不惑の年〃のはずだったが、何かと混乱の多い一年だったようだ。
 県連では昨年度フェスティバル・ド・ジャポンの収支報告承認問題をめぐって内部対立が表面化。代表者会議は空転をくり返した。
 二期目だった中沢会長ら執行部により会長三選を認める定款改正案が出されたが否決。史上初めて複数候補による会長選挙が行われ、直前に候補者として浮上した松尾治福岡県人会長が副会長の高橋一水氏(高知会長)を破って当選した(松尾氏はその後、八月に百周年記念協会執行委員長に就任)。新執行部の半数を二世が占めるなど世代交代を印象付ける結果となった。
 新執行部による第九回フェスティバルは七月、「祭り」をテーマに二週末にわたって開催。準備期間の短さが懸念されたが無事に終了。十万人が来場し、約十五万レアルの黒字決算となった。十月にはイビラプエラ公園の開拓先没者慰霊碑前、文協で慰霊法要、四十周年式典を実施した。
 節目となる第十回フェスティバルのテーマは「日本の美と技術」。実行委員長には加藤恵久鳥取会長が再任された。同時期にサンパウロ市で開かれる汎米・海外日系人大会との合同イベントも企画されている。
 不惑の年を乗り切ったかに見える県連だが、一方で昨年度フェスティバルの会計は未承認のまま。さらに関連業者からの追加請求問題が裁判に発展しつつあるなど、問題も残っている。

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