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百周年に向けて体勢作り=新会長に加藤孝氏就任=アラサツーバ

2007年1月9日付け

 昨年十二月十日にアラサツーバ日伯文化協会は講堂で定期総会を行い、〇七~〇八年任期の新会長として加藤孝さん(69、二世)を選出した。当日は約百五十人が出席し、高橋邦雄会長から、百周年を迎える新会長職を引き継いだ。
 百周年記念事業として提出したアラサツーバ文化センター構想が、日本側の資金援助が難しいという現実に直面している。地元でも資金を集めようとの考えもあるが、「景気が良くないから厳しい」との意見も多い。新たな展開を見いだすべく、ノロエステ連合傘下諸団体と協議しながら、今後の活動方針を決めていく重要な役割の一端が期待されている。
 加藤さんは電話取材に答え、「まずは百周年に関する検討委員会を作って、その場で方向性を協議したい」との見通しを語った。個人的なアイデアとしては、同文協会館にある移民史料展示を拡大して図書室を併設し、史料館や日本文化研究所のような組織にする構想も温めているが「まだ分かりません」という。
 〇八年はアラサツーバ市制百周年であると同時に市議選挙の年でもあり、移民百周年関連行事は、同地域における目玉イベントとして政治家も巻き込んで期待がふくれあがっている。
 加藤さんは柔道三段。今までノロエステ柔道連盟理事長十年、同野球連盟会長七年、アラサツーバ体育協会(アセア)会長などを歴任し、若い世代のリーダーとして主にスポーツ方面から貢献してきた。
 九九年に同日伯文化協会の役員となり、サンパウロ市で開催される百周年記念協会やブラジル日本文化福祉協会の理事会にも、白石一資ノロエステ連合会長と共に頻繁に出席するなど、活動の場を広げている。

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