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社会のマナーと優しさ学ぶ=30年続く伯修養団林間学校

2007年1月18日付け

 ブラジル修養団連合会(桜井仁会長)は、モジ・ダス・クルーゼス、スザーノ、マリンガ、アサイ、マウアー・ダ・セーラ、サント・アマーロで林間学校を実施している。各地で六歳から十五歳までの少年少女が参加。二泊三日の合宿中に行われるレクリエーション、講習会に参加するもので、三十年以上にわたって続く恒例行事だ。
 同林間学校は、新しい友達との出会いによる感動や、不便な生活での我慢、家庭を離れ思いやりや感謝の心、協調性、社会のルール・マナーを学ぶほか、他(ひと)のために尽す「愛と汗の心」を学んでもらおうと、各地で活躍する人や、日本の財団法人修養団(SYD,本部東京、國分正明理事長)から講師を招き、毎年ブラジルの夏休みの時期を利用して実施されている。
 今年は日本から青年部の子供たちの「生きる力」を育む活動を行っているSYD青年部の平山行雄次長が来伯。「両親を大切にする優しい子供に育ち、優先する心や、人を愛する大切さを学んでもらえたら」と、子供たちと交流をはかっている。
 「今回は、子供たちが主人公」と話す平山次長。学校では、七・八人のグループを作り、それぞれ各自当番を割り当て。主に林間学校経験者で十六歳以上の青少年からなる本部リーダーが学校生活をまとめる。
 十二日から十四日にスザノ市の汎スザノ文化体育農事協会(アセアス日系)会館で実施された学校には本部リーダーを含め二百三十人が参加した。
 期間中は朝から就寝まで規則正しい生活を送る子供たち。家庭では、掃除はもとより、食器を片付けることさえしなかった子供たちが、この三日間は、掃除から食器洗いまで全てを自分たちでこなすようになる。
 三十年以上にわたり続いてきた同林間学校。「十年以上前は、まだ日本語が分かる子供が多かったが、今はむずかしくなってきた」とブラジル修養団連合会の蓮沼芙美雄総務。「代わりに現在は、非日系の参加者の姿も増えてきた」と現状を説明する。
 参加者の一人、カリ―ン・カンボス・アレッシャンドレ(13)さんは非日系。友人のいとこが日系人で、以前林間学校を体験した話を聞いて「自分も参加してみたいと思った」という。「日常の生活とは異なった活動が楽しい。来年もぜひ来たい」と話していた。
 今回二度目の参加となった、ジュリアーナ・リエ・コザワ・バチスタ(12)さんは、「自分も十六歳になったらリーダーとなって活動を引っぱってゆきたい」と夢を語っていた。
 期間中講演した下本八郎さん(元州議員)は、「自分の心構えによって、学び・得るものは全く違う。見る気になって見る、聞く気になって聞く、やる気になってやることが大切」と説き、「自宅に帰ったら、まず先に両親に感謝の言葉を伝えてください」と子供たちに語りかけた。
 【修養団】=一九〇六年、東京府師範学校の学生だった故・蓮沼門三氏を中心に創立された、文部科学省所管の社会教育団体。「愛と汗」をモットーに青少年の教育活動を行なうほか、途上国支援、福祉活動などにも取り組んでいる。
 日本国内の正会員は現在約三万人。一昨年十一月に東京で開催された創立百周年式典には、天皇皇后両陛下も出席された。
 ブラジルにおける修養団運動は蓮沼氏の弟、信一さん(故人)によって始まった。現在は約三百人の正会員を中心に青少年育成の講習会、講演会などを実施している。現総務の蓮沼さんは信一さんの息子で、創立者の甥にあたる。

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