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コラム オーリャ!

2007年1月25日付け

 「仕方ないさ。相手がブラジル銀行じゃ勝ち目はないよ」―。「海鮮」など多数の日系商店が入っているサンパウロ市リベルダーデ地区の遠藤ビル。
 大手銀行が同ビルに移るために、今年三月までの立ち退きが決まった各商店の主人に感想を尋ねると、こう返ってきた。
 現在、同ビルの商店はそれぞれで新居を探している。話によれば、ビル内の二店舗が、同じ通りにあるカーザ・オノ商会に移る噂が出ている。
 「資本社会の世の中じゃ、しょうがないさ。これも時代の流れ」。オノ商店で四十三年間、魚屋を営む三木宗三郎さんはこう洩らす。「オーナーにとって、高い賃貸料を払う人がいいのは当たり前だもんね」。
 かつて日本人街と呼ばれたリベルダーデ。この度の出来事は日系商店の行く末を反映しているようで、聞こえてくる言葉も少し物寂しい。再生の策は何だろうか。(泰)

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