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上原氏、続投名言避ける=文協=会見で選挙制度説明=「グループで決めなくては」=有権者は約二千人か

2007年2月8日付け

 文協そして百周年、ほんとに大丈夫?―――。ブラジル日系百四十万の代表機関を自認するブラジル日本文化福祉協会(上原幸啓会長)は三、四月に行われる評議員、理事会選挙の概要を説明するため六日、記者会見を行った。上原会長は記者から問われた三期目の続投について、「まだ決まっていない。グループで決めていかなくては」と述べるに留まった。
 〃チームワーク〃を強調、全く危機感のない上原会長の発言に業を煮やし、「来年、移民百周年を迎えるにあたり、この時期に人事の問題でごたごたするのはよくない。早いうちに続投をするのかの意思を明らかにすべきでは」との記者の発言に、「ありがとうございます」と上原会長はいつものスマイルを見せ、あくまで明言を避けた。
 会見には、上原会長、大原毅評議員会長、関根隆範副会長、中島エドワルド事務局長ら四人が説明。今年一月に承認された新定款により、来月三十一日に行われる評議員選挙で選ばれる百人の評議委員が、会長を含めた理事十人をシャッパで選出する方法が確認された。理事会選挙が行われる評議員会は四月二十八日。
 このほか説明によれば、文協の会員数は現在、約三千人。選挙権資格となる前年度までの会費完納者は現在六割ほど。「駆け込み納入者も見込み、約二千人が投票権をもつのでは」(中島事務局長)。一人あたり評議員立候補者を百人選出できる。
 選挙では事前に郵送で投票された結果を加えて即日開票され、立候補者は得票順に、四年、二年任期がそれぞれ五十人、四年、二年任期の補欠評議員がそれぞれ二十五人、任命される。
 INSS、ビル改装問題など様々な問題が山積する文協。そして文協会長が理事長となる百周年協会は今月一日、紛糾のすえ、ようやく予算が決まったが、依然、コロニアにイメージすら提示できていない状況だ。
 協会内部の分裂を指摘する声もあるなか、今回の発言に見られるような上原会長の姿勢に反発する対抗勢力が生まれているとの情報もある。
 百周年を目前に控えた今回の選挙。は、コロニアに最後の審判を仰ぐことになりそうだ。

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