ホーム | 日系社会ニュース | JET青年3人抱負=それぞれ思い抱き訪日へ

JET青年3人抱負=それぞれ思い抱き訪日へ

2007年3月29日付け

 サンパウロ総領事館(西林万寿夫総領事)は「外国青年招致事業」(JETプログラム)で訪日する管内の国際交流員三人を招き、二十六日正午から、サンパウロ市内のレストランで懇談昼食会を開いた。
 昼食会には総領事館から丸橋次郎首席領事、武田幸子副領事が出席。丸橋領事は交流員にむけて「来年は移民百周年を迎える。みなさんにはブラジルを代表する交流員としての意識を持って精一杯がんばってほしい」とエールを送った。
 交流員の一人、米須メイリーさん(37)の派遣先は石川県の小松市・企画課。米須さんは「以前、日本で暮らして苦労した経験をいかし、地域のブラジル人に日本の生活ルールを紹介したい」と話した。
 エヴェルソン・エステケス・レーモスさん(29)は、富山の知事政策室国際日本海政策課に赴任する。エヴェルソンさんは、デカセギ犯罪者と仕事を通して関わることがあった場合、「どういう風な目で私をみるのかが心配」という。しかし「富山には東京や大阪に比べて日本の伝統的な習慣や価値観が残っていると思う。普段〃ガイジン〃と接する機会が少ない地方の人たちとの交流が楽しみです」と笑顔を見せていた。
 ピラル・ド・スール市の幼稚園で子供たちと関わってきた西園かおる・ソニアさん(28)は、埼玉県教育局市町村支援部義務教育指導課への派遣。「地域の子どもたちにブラジル日本移民の歴史や苦労を伝えていきたい」と意欲を見せていた。
 同プログラムは一九八七年から日本の総務省、外務省、文部科学省や自治体国際化協会の協力により実施されている。地方公共団体など地域レベルで、国際交流の進展をはかるのを目的とし、ブラジルは九二年から実施している。
 毎年、ブラジルからの国際交流員は出稼ぎ子弟が在校する学校を訪問し、語学支援などを行うほか、地域に在住しているブラジル人の相談にのるなど、その役割は多い。
 三人は四月九日、日本に向けて出発する。

image_print