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援協福祉センター設計者は――台湾系親子の「SHIEH」

2007年4月6日付け

 【既報関連】「非常に光栄です。日系コロニアのためによいセンターを設計したい」―。「援協福祉センター」の設計を手掛ける「SHIEH社」代表の謝学堯(55、Shieh shueh yau)さんと息子のレオナルドさん(28)はこう意気込みを語る。
 一九七六年に設立された同社は、これまでにサンパウロ市リベルダーデ区の客家センターやインテルラゴス・ショッピングセンターなど、三百件以上の設計を手掛けてきた。
 学堯さんとレオナルドさんはともにサンパウロ大学建築学部の卒業。レオナルドさんは〇四年、ニューヨークの世界貿易センター(WTC)の跡地利用計画で、最終選考に残った国際設計チーム「THINK」に参加協力したほか、昨年にはマサチューセッツ工科大学大学院で建築の修士号を取得した。
 台湾人の学堯さんは一九六二年、十歳のときにブラジルへ移住した。サンパウロ市近郊のスザノ市に十年間暮らし、日本語学校に二年間通った経験から、今でも簡単な日本語会話ができる。
 二人は、福祉センターの設計ポイントをエコロジーと強調する。説明では、センター屋上に太陽光パネルを設置するほか、駐車場下から各階に通じる空気冷却パイプをとりつける。これは低温度で安定した地下の空気を利用してセンター内の温度調整をおこなうもので、通常の空調設備より低コストが狙えるという。
 学堯さんによれば、同センターの設計図の進み具合は「三割ほど」。今年七月から八月ごろに正式な図面が完成する見通しだという。

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