ホーム | 日系社会ニュース | 満場一致でシャッパ承認=北海道総会=新会長に木下氏=〝騒動〟越え一件落着

満場一致でシャッパ承認=北海道総会=新会長に木下氏=〝騒動〟越え一件落着

“2007年6月6日付け

 ブラジル北海道協会は、二〇〇七年度の定期総会を三日、同会館で開催し、役員改選で木下利雄新会長(71)を選出した。同総会には、四十人弱の会員らが出席。新役員選出では、選挙管理委員、役員選出の手順について議論になり、総会は一時騒然となる場面も見られた。事務局に提出された単一シャッパが定款上必要とされる要件を満たしていないことも指摘されたが、出席者による多数決の結果、同シャッパは満場一致で承認された。
 総会の冒頭、大橋晥吾会長は「この二年間、理事会は非常によく働いてくれた」と挨拶。会館建設の借金を返済したこと、舟橋喜市元会長の胸像を建立したこと、ひぐま会、はまなす会、大雪会の合同創立記念式典を実施したことなど、任期中の成果を挙げ、「皆様の協力の賜物と思い、厚く御礼を申し上げます」と話した。
 役員選挙に提出されたシャッパは一つだが、選挙前に、選挙管理委員の選出方法やシャッパの開封、シャッパに列挙された会員の立候補資格をめぐって、大橋会長、杉本正議長(評議員会会長)、高橋昭理事ほか、役員らが大議論。
 シャッパが定款上の要件を満たしていないことについて、大橋会長は「ここは仲良しクラブではなく、きちんとした定款を持ったアソシアソンです。定款を尊重し、シャッパを白紙に戻してやり直すべき」と主張。高橋理事は「協会は大会社ではなくて、親睦会。細かい決まりに固執して堅苦しいことをいっていては回らない」と、双方の主張は平行線をたどった。
 結局、参加者からシャッパの内容を公表するよう要請があり、会場で公表。その後、総会参加者らによる多数決の結果、ほぼ満場一致で単一シャッパが承認された。
 木下新会長は、所信表明でエレベータ設置や騒音問題、屋上の雨漏りなどの課題をあげ、「皆で協力して協会を盛り上げていきたい」と話した。
 ほか、同総会では二〇〇六年の事業報告、決算報告、二〇〇七年度の事業計画、予算案が承認を受けた。
 二〇〇六年の同協会の収入は二十五万六千七百十六・八四レ、支出は二十三万七千八百八十三・三六レで、一万八千八百三十三・四八レを繰り越し。〇七年度は三十二万三千三百レの予算を計上している。
 また、会員の減少を押さえるために、東北六県など、他県と協同して活動を行っていくことが拍手で推奨された。
 他の役員は次の通り(敬称略)。<執行部>第一副会長=高橋昭。第二同=大沼宣信。第三同=平野一郎オストン。書記理事=北野春男アルベルト。第一会計理事=上原政信。第二同=友谷リカルド・セルジオ。管財理事=松川幸三。<監査役>藤井雪枝ナイール、田辺冨佐子、森敏夫。

image_print