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コラム 樹海

2007年6月30日付け

 「政界一寸先は闇」と喝破したのは、故・川島正次郎氏だった。昭和3年に新聞記者から政界に転じ戦後の政治にも影響力の強かった生粋の党人政治家であり「政界の寝業師」の異名を持つ実力者だけに政治の動きを見る目は凄まじいほどに厳しい。将に「一寸先は闇」が政治の世界なのでありフジモリ元ペル―大統領の参院選への出馬表明が―これにあたる▼遯生は今週の初めに亀井静香氏がフジモリ氏に出馬を要請したのを取り上げ「奇怪千万」と小欄で批判したし、今もこの視点に変化はない。亀井氏としては「永田町にひと騒ぎを」ほどの思いがあったのかもしれないが、何の事は無い「目立てばいい」の小細工に過ぎない。後日、解ったのだが28日時事通信は、民主党の鳩山由紀夫幹事長が「フジモリ氏から参院選に民主党から立候補したい」と申し入れがあったけれども、「お断りした」と語っている▼これは鳩山幹事長の判断が正しいし「筋」が通っている。恐らく、亀井氏はこんな不明朗な動きを知っての「出馬要請」ではなかったのか。衆院議長を務めた国民新党の綿貫民輔代表が、亀井氏の申し出を認めたのもおかしい。選挙に勝ちたいの胸の内は理解できるけれども、何でもありは許されない。もっと疑問符がつくのは、フジモリ氏の「出馬決断」である▼ペル―の支持者も戸惑っているし、日本では外交問題に発展しないかと心配する向きも多い。二重国籍なので日本での政治参加は自由なのだが、フジモリ氏は元ペル―大統領であった事実を忘れてはなるまい。政治とは奇奇怪怪ではあるが、正々堂々と歩む「最高の哲学」でもあるのだ。(遯)

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