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仏からデカセギ研究に=2月来伯、10月に日本へ

2007年7月5日付け

 「東京で困ったのは、日本の人が私の顔を見て『英語できないからダメ!』と会話を拒否されること。私は日本語で話そうと思っているのに」。そう笑うのはフランス人のポリーヌ・シェリエさん(25)。
 フランスのリオン第二大学の大学院博士課程で政治学(アジア・日本)を専攻しており、〇四年に一年間、専修大学に交換留学していた時の経験だ。
 「今までの人生で最もカルチャーショックがきつかった」と留学生活を振り返る。「フランスと全く違うところが日本の魅力。文化も言葉も、全てを一から学ぶという状況が最高に面白かった」という。
 留学中には「日本人のアイデンティティ形成にデカセギが与えた影響」を学部の卒業論文でまとめた。
 十月から日本の文部科学省の奨学金をえて、「日伯のメディアに現れるブラジル人労働者に関する言説の比較」研究をするため武蔵大学に一年半留学する。
 その準備としてUSPに二月から交換留学し、ポ語習得と日本移民史の勉強に励んでいる。「日本に比べればこちらはショックが少ない。言葉も同じラテン語系だから簡単」とか。今月、フランスに戻る。
 米国からは何人も日系社会やデカセギの研究に訪れたが、フランスからは珍しい。〃デカセギ現象〃は世界から注目の的か?!

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