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コラム 樹海

2007年7月13日付け

 北海道七飯町の牧場で飼育されている二十四歳の道産子(ドサンコ、北海道和種馬)がさきごろ、二十一年連続で出産したそうだ。これは、記録で残るかぎりでは、前例がない。念のために、同馬の名は牡馬みたいな「第五勇」(だいごいさむ)▼北海道和種馬保存協会によれば、道産子の一般的な寿命は三十歳前後で、他種並み、出産適齢期は四~二十歳だという。毎年種付けしても二~三年に一度の出産が多いそうだ。馬の二十四歳は人間でいうと八十歳程度、馬の生命力というか、第五勇の身体機能の強靭ぶりは驚異に値する。筆者などは筋道が通らないと知りつつ、あやかりたいと羨んだりする▼一般に、乗馬クラブには、さまざまな仕事を引退した高齢馬が、たくさんいるようだ。今流行りの言葉でいう〃癒しの対象〃に活用するのである。人間なんてこんなところは勝手なものだ。この高齢馬たちが元気で、場内を運動させるとき、牝馬に必ず声をかける?牡馬がいるという。クラブ側の言い方によれば「馬の長生きの秘訣は高齢という自覚がないこと」。また〃脱帽〃である▼それに引き換え、人間は、むやみに女性に声をかけると、オカシイんじゃないか、と怪しまれる。高齢という自覚も常に背負っている。身体のどこかの部分が痛いと、なぜか、と悩み、もっと悪くなるのではないか、と思い煩う。若い人のように自分を恃み、こんな痛みはすぐ消えるサ、などと追い払えない。馬に学び、なんとかしたいとは思うのだが。(神)

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