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コラム オーリャ!

ニッケイ新聞 2007年9月15日付け

 今年五月に記者が浜松市のブラジル人学校を取材した際、日語教育の問題のほかに、「体育」をやる場所がないという声がよくきかれた。
 ある学校では近くの公共の体育館を借りて、授業ごとに送迎バスで生徒を移動しているそうで、「時間も費用も手間もかかる」と洩らしていた。
 他にもある学校経営者は、「地域の民族系の私立学校同士が、お客となる生徒を集めるライバルのような関係にある」と言っていた。そのため公立学校をふくめ、他校との交流は難しいという。
 こうした実態は今後の課題になると感じた。静岡新聞によれば、同県は今月にもブラジル人学校への日本語指導者派遣事業を始めるそうだが、現場にはまだいろんな問題があるのが実態だ。
 行政からも、また学校同士も協力して、少しずつ〃多文化共生〃への改革が進めていければいいと感じる。(泰)

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