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書道デモに人垣できる=愛好者展ファンら堪能

ニッケイ新聞 2007年9月26日付け

 第二十八回書道愛好者展(ブラジル書道愛好会主催)が、二十二日、二十三日の二日間、文協貴賓室で行われた。遠くはポルト・アレグレやサルバドールからの出展があり、約四百三十人が来場。二日目には教師や愛好者らによるデモンストレーションが行われて、幾重にもなる人垣ができ盛況を見せた。
 「書はラインとリズムが大事なので漢字を書く必要はないの。筆が思うように動かないから面白いのであって、その技術を勉強していくのが書の道」と、石川爽香書道振興会副会長は説明する。
 出展作品百九十五点中、第十五回国際高校生選抜書展の外務大臣賞を授賞した坂尻リサさん(19、三世)は、横文字で「NAO FIM NATUREZA」と書した。デモンストレーションでは「MONTANHA」と書き、「言いたいことを表現できる」とその魅力を語った。
 会場では選抜書展の受賞者に賞状、トロフィー、メダルが贈られ、続いて愛好者七人、教師八人が大きな半紙にデモンストレーションを行った。
 クリチーバから参加した芝田茂子さんは「来たことでいい刺激になった」。ポルト・アレグレの和田桂子さんは「先生に会える機会に指導を受けられてよかった」とうれしそうに話した。
 若松如空書道愛好会会長(ブラジル書道振興会会長)は「横文字文化の国でこれだけ書道をしているところは、ブラジルの他にない」と話し、国内で約千人が書道を習っていると推定する。「来年、MASPでの展示会(昨報)を大きく成功させるために、皆で協力していきたい」と今後の抱負を述べた。

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