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コラム 樹海

ニッケイ新聞 2007年10月20日付け

 サンパウロの大会では、確か150万人ものゲイが集まり華麗なる祭典を繰り広げ話題になったが、リオもかなり派手で120万人(軍警は60万人)もがカルナバルを超えるような熱き祭りとなった。ホモだけではなく、レスビアンも参加しカブラール知事は「同性愛を差別するのは犯罪」と申し述べ拍手喝采を浴びる。今や―同性の結婚は世界的な潮流になっているらしく、知事発言を笑って済ませるわけにもいかない▼カトリックに限らず宗教は、ホモセクシャルやレズに反対するけれども、この道ばかりはどうしようもないものらしい。これは洋の東西を問わず各民族に共通するものであって日本でも相当に盛んであった。衆道や若道とか陰間の言葉もある。世間一般からは「邪道」と見なされたが、江戸の頃には「陰間茶屋」が殷賑を極めたそうだし、あるいは人類の始まりからあったもののようで―歴史は真に古い▼だが―今のように100万もの人々が都心に集って「権利の主張」をするようなことはなかった。飽く迄も「陰の存在」であって世の主流に踊り出てはしゃいだりはしない。ところが―である。オランダやカナダなどでは法的に同性婚を認めている。スペインもだし、05年には一万五千組が「結婚」したとされる。南アもベルギ―もだし、アジアでは台湾も認める方向らしい▼肝心のアメリカはマサチュ―セッツ州などでホモ結婚を認めているが連邦法は禁じている。NYでは市長もゲイ大会に参加しクリスティン議長は、レスビアンを宣言した女傑であり、レズやホモ人気は抜群。やはり―そういう時代なのかな。      (遯)

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