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このデコポンは甘い!=APPC=市長も訪れ「金星」発表=ブランド化、輸出も視野に

ニッケイ新聞 2007年10月24日付け

 「普通のデコポンは酸っぱいが、このデコポンは…」――。ピラール・ド・スールのデコポン「金星」の発表会が十九日午前十時から、同市にある日系農場で行われた。主催はAPPC(サンパウロ州柿生産者協会)。エリッキ・カルバーリョ市長も訪れ、祝辞を送った。日本のものより酸味を抑え、甘さを強調したピラールのデコポン。同協会では「金星」の商標で、日本への輸出も視野に販売を広げていく考えだ。
 新製品「金星」はJICAの浦田昌寛シニアボランティアの指導で商品化を進めてきたもの。APPCデコポン部会はブラジル内外における出荷を従来の「デコポン」では売らず「金星」という商品名で販売することを表明した。これは日本で既にデコポンの名称で商標登録されているため、国外輸出ができないためだ。
 浦田さんは日本に一時帰国中のため欠席したが、曇り空の中行われた発表会には、市長ほか、牛腸(ごちょう)修二APPC会長、阿部勇吉ピラール・ド・スール文協副会長など地元関係者約九十人が訪れた。
 一行は牛腸会長の案内で農場を訪れ、記念のテープカット。試食も行われ、参加者からは「甘い」「おいしい」などの声が聞かれた。
 「金星」は通常のデコポンと糖度は変わらないものの、クエン酸を通常(一・五%以上)から一~一・二%以内に抑えており、これが甘さの秘密。その理由について増永セルジオ農業技術部長は「ポイントはデコポンの花が咲いている六十日間、水を与えつづけること」と話す。
 花が咲き、デコポンの実ができる時、クエン酸は六%もあるが、水を多く掛けることで一%まで抑えることができるという。
 岐阜県からJATAKの農業事業で来伯中の新井正信さんは「通常はもっと酸っぱいが、これは甘い。日本の市場に輸出しても面白いかもしれない」とコメントした。
 増永部長によれば、「年間百トン、約二万ケース」の出荷を予定。さらに出荷の際の検査で、色は全体的にオレンジ色をした百%、糖度十二%、クエン酸一%とした基準を満たしたものだけを売り込んでいく構えだ。特徴はビタミンCやミネラル、繊維が豊富で肌の美容効果があり、ガンや動脈硬化、風邪などの病気にも効くという。
 七月から十二月まで出荷する予定。同部長は「良い商品を高く売りたい。Aクラスの所得者を狙っている」とブランド化への気持ちを力強く話した。
 現在はサンパウロ市を中心に出荷している。APPCデコポン部会では、「将来的には日本への輸出も考えている」と意気込みを語っている。
 見学、試食に続き、正午から農場内の会場で開会式が行われた。
 牛腸APPC会長が来場者の前に立ち「安全でおいしい果物作りを進め、さらなる発展を夢見て頑張ります」と挨拶した。エリッキ市長も「生産者が団結してより良い品物を作れるよう頑張って欲しい」と激励した。
 式の後は増永部長により、スライドを使った参加者向けの商品紹介、説明も行われた。

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