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コラム 樹海

ニッケイ新聞 2007年11月01日付け

お役人の悪辣さには、怒りを跳び超えまったくもって呆れるしかない。これは今に始まったことではなく、水戸の黄門さまが、助さんと格さんに命じ非道な代官を懲らしめる江戸の頃も同じなのである。それにしても、防衛省の守屋武昌前次官への業者による接待漬けには、世間もびっくり仰天し大騒ぎ。まさか―。キャリア官僚が、こんなみっともないことをするとは▼防衛省の癒着体質は古い。旧防衛施設庁の汚職もあるし、海自の情報漏れもある。そうした悪弊を防止するために「倫理規定」があり、業者との旅行、ゴルフや飲食などを禁止している。ところが、前次官は、防衛商社「山田洋行」の前専務・宮崎元伸氏とゴルフを200回超、賭け麻雀やら旅行も。しかも、ご夫人と一緒にだそうである。守屋氏によれば、宮崎氏とは「友人」であり、便宜供与は一切ない、と国会で証言している▼久間元防衛長官も、宮崎氏と宴席を共にし「就任祝いのようなもの」と釈明している。だが、元防衛長官らは、そういう席には行ったことがない、と否定している。あるいは、これも友人?の守屋前次官が一席設けたの疑いも消えない。勿論、防衛官僚としての能力は高い。悲願である庁から省への昇格を成し遂げるために果した力は極めて大きく、これは霞ヶ関でも認めている▼だが―。次官を4年超も務めたのは官界では珍しく異常。初の女性防衛大臣だった小池百合子氏の次期次官人事に反対し官邸に泣き付いたのも守屋前次官だったのでる。確かに有能な官僚ではあるが、惜しむらくは道徳と倫理に欠ける嫌いがあったのは真に残念無念。   (遯)

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