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『ブラジルにおける日系人』=原田弁護士が編纂、出版=15日、サンパウロ州議会で記念会

ニッケイ新聞 2008年1月9日付け

 日系社会百年の歩みをポ語で――。原田清弁護士編纂の『ブラジルにおける日系人(O NIKKEI NO BRASIL)がこのほど完成した。出版記念会が、十五日午後七時から、サンパウロ州議会で開かれる。七日、案内に来社した原田さんは「笠戸丸の到着から昨年までの日系社会の歩みを具体的に記すことができた」と満足した様子で話している。
 内容は十五の項目に分かれている。文協、県連、援協などの各日系団体ほか、法曹界や政界、軍部などで活躍した日系人の紹介、日伯間の法律の違い、デカセギ日系ブラジル人の現状と実態、ブラジルのデジタルテレビの日本方式採用など、日本とブラジルにまつわるさまざまなテーマが綴られている。
 また、ブルーツリーホテルの青木智恵子さんや、〇六年に初の陸軍中将に昇進した小松パウロ氏など、ブラジル社会で多方面に活躍する日系人のインタビューも収録。執筆は法律関係者など十一人の日系知識人が担当した。
 初版として二千冊を用意。全六百三十ページ立て。レアル銀行が出版費用を援助し、構想から一年半で刊行した。
 出版記念会会場では、コンビッチを持参した人を対象に、先着三百人に無料で配布する。それ以上の希望者には、通常価格の半額となる一冊四十レアルで販売。十六日以降にサンパウロ市文協、アリアンサ、百周年協会で八十レアルで販売される。

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