ホーム | 日系社会ニュース | 75歳陸上マン輝く=松島さん3種目優勝=和歌山の国際G・M大会で=「力でなくテクニックです」=体力続く限り、と意欲的

75歳陸上マン輝く=松島さん3種目優勝=和歌山の国際G・M大会で=「力でなくテクニックです」=体力続く限り、と意欲的

ニッケイ新聞 2008年1月11日付け

 サンパウロ市イビラプエラ陸上ベテラーノ会(栗岡勲会長)の松島巧さん(75)が、昨年十一月二十四、二十五日に和歌山県で開催された「2007国際ゴールドマスターズ陸上競技選手権大会」に出場し、槍投げ、円盤投げ、砲丸投げの三種目で金メダルを獲得する快挙を達成した。「夢は世界記録を達成すること」。九日、栗岡会長、矢崎雄之助同会相談役とともに来社し、喜びを語った。

 松島さんは今大会で、男子七十五歳以上七十九歳以下の部に出場。約十人が参加した男子槍投げでは三十八M、円盤投げでは三十六・三十七Mで、二位に十M近い大差をつけて優勝した。砲丸投げも九・九Mを記録し、他の選手を突き放しての貫禄勝ちを果した。
 隔年で行われる南米大会では、六十歳以上の各部門ですべて大会記録を保持している松島さん。昨年九月にイタリアで行われた世界マスターズ陸上競技大会でも、槍投げと円盤投げで金メダルをとった。
 岡山県出身で、三歳のときにブラジル移住した。二十歳ごろにはノロエステ線の槍投げの代表として、全伯日系陸上大会に出場。競技生活は約六十年に及ぶ。
 松島さんの練習は、何度もイメージ・トレーニングすること。フォームがいい選手のビデオを見て、それを毎週日曜日の練習で丁寧に確認するという。「この年になると力の問題ではなくて、テクニックの勝負になりますね」。
 今年十一月にはアルゼンチンで南米大会があり、出場種目すべて勝ちたいと意気込む松島さん。「体力の続く限り競技をつづけて、槍投げの世界記録を達成したい」と大きく夢を話している。松島さんの年代の槍投げ世界記録は四十三M七七。

image_print