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百周年=「ハル」が州の初招待で=青年管弦楽団とコンサート

ニッケイ新聞 2008年3月1日付け

 百周年を記念して日本の歌手としては初めて、南米各地でコンサート活動をしてきた「ハル」がサンパウロ州の公式招待を受け、十四日夜にサンパウロ市で州立青年シンフォニーオーケストラと合同コンサートを行うことになった。
 これは同オーケストラの指揮者ジョン・マウリシオ・ガリンド氏と、サンパウロ市リベルダーデ区にある日本食レストラン「かぶら」店主の丹治敏(さとし)さんの長年の友情により実現したもの。
 同オーケストラは、米国からジャズやブルースバンドと合同コンサートを重ねていた。昨年四月頃、二人が話していて、たまたま「百周年で日本のグループと何かやれないか」というアイデアが湧き、以前から「ハル」と親交のあった丹治さんが紹介した。
 正式招待のため、旅費や滞在費も州政府が負担する。本番の一週間前に着聖し、ガリンド氏と編曲等の打ち合わせを行い、約八十人の楽団員とリハーサルを重ねる。「ハル」のオリジナル曲を中心にブラジルの曲も混ぜるという。
 二十八日に来社した丹治さんは「州の公式招待になったのは、百周年に相応しい。いい形になった」と喜ぶ。「ハル」の二人が八九年にブラジル音楽研究のために滞伯していた当時から知っている原田美弥子さんも「癒されるような、心にしみる曲ばかり」と薦める。丹治さんの兄、仁(ひとし)さんも「ぜひ、たくさんの人にぜひ聞いてもらいたい」と語った。
 「ハル」は七九年に「オオガタミヅオ」さんと「はる」さんが福岡県で結成し、フォーク調の曲からボサノバ、フォルクローレなど、幅広いジャンルの音楽を手がける。八九年以来、〇五年までに八度の南米ツアーを実施。日本ではコンサート活動をはじめ、テレビ番組や新聞コラム、ラジオ番組などにも携わる。
 会場はサンパウロ市メトロのバラ・フンダ駅横のメモリアル・ダ・アメリカ・ラチーナ(Memorial da America Latina. Av. Auro Soares de Moura Andrade, 664 Barra Funda)。時間は今のところ未定だが夜になる。

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