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山口県人会=新年会=「帰国研修生」厚遇に感謝=「出発研修生」初心を熱く=父兄と共にあいさつ =事務局「もっと推薦して」

ニッケイ新聞 2008年3月5日付け

 ブラジル山口県人会(平中信行会長)の新年会では〇七年度の研修生三人と今年母県に向かう三人が父兄と共に挨拶をした。
 昨年六月から十二月まで山口県総合医療センターで歯科のレーザー治療などを研修した住田アドリアーナさん(33、二世)は「ガンの治療などを見せてもらってすごく参考になった」と感謝した。
 山口リハビリテーション病院で言語聴覚士として研修した井上シモネ美幸さん(27、三世)は「アッという間だった。友だちがいっぱいでき、今でもメールなどをやり取りしている」と嬉しそうに語った。堂園バネッサゆかり(24、四世)も今井建築設計事務所で研修し、「日本人は礼儀に厳しいというイメージだったが、実はとても優しかった。貴重な経験をした」という。
 続いて、山口大学工学部に今年留学に出発する梶山エメルソンさん(26)さんは水のリサイクルの研究を日本で深めたいと抱負をのべ、母のリツコさんは「本当に喜んでます」と県人会の仲介に感謝した。
 ポルト・アレグレから研修に行く金福静江さん(22、二世)は「父の出身地に行くのは子供の頃からの夢だった」とあいさつした。一昨年は南伯移住五十周年の実行委員長の大役を務めた、父の秀文さん(52)は緊張した面持ちで「とても感謝しています」と言葉短めに語った。
 日本語教師をする勢一カオリさん(29、二世)は「日本の伝統をこの目で見て、日本のことをブラジル人に知ってもらいたい」と抱負をのべた。サントアンドレー市在住の父・博嗣さんは(69)は、「少しばかり日本語ができるからって人様に教えて良いものかとも思ったが、黙ってみていた」との思いを開陳し、「事務局長から日本語の勉強は厳しいと釘をさしてくれた」と旅立つ娘に込められた大きな期待が伺えた。
 最後に伊藤紀美子事務局長は「今回はポルト・アレグレ、その前はカンポ・グランデ。これからもあちこちから推薦を出して欲しい」と呼びかけた。

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