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農業婦人大会=横の繋がり大事に=話術訓練、医師講演も=4州の女性参集=将来の「あり方」意見交換

ニッケイ新聞 2008年3月13日付け

 第四回農業婦人大会(ブラジル農業拓殖協同組合中央会=以下、農拓協=主催)が、四、五日の両日、リベルダーデ区のニッケイパラセホテルで行われ、パラナ州パルマ、南マットグロッソ州ドウラードス、ミナス・ジェライス州サンゴタルド、サンパウロ州内の六団体三十八人が参加した。プロブラムはぎっしりで幅広く、話術訓練のあと、その成果をみる体験発表、訪日研修報告、医師の「生活習慣病」講演などがあり、討論会「婦人部のあり方」で閉めくられた。
 四日に行われた開会式で農拓協の近藤四郎会長は「婦人部は非常に重要な部分。二日間は短いけれど、良い出会いにしてください」と激励した。
 この他、小林正博JICAブラジル所長、小山ジュリオ農拓協審議理事、岩城修農拓協前正監査、中沢宏一宮城県人会会長、来伯中のサンパウロ経済視察団の北山治彦団長らもあいさつを行った。
 内海千代美ADESC会長は、ADESCの歴史を話しながら「横の繋がりを大事にしていきたい。羽があれば羽ばたいていきたい」と力強く語った。
 吉泉美和子大会委員長は「人集めが大変だった」と前置きし「一度来たら、また来たくなるような大会にしたい」と大会の目標を掲げた。
 栖原マリーナ指導員は、同大会を何か目に見えて分かる目標を持って過して欲しい、との考えから、参加者一人一人に目標を書かせて、ホワイトボードに張り出した。出席者の大半は、「出会いを大切にしたい」と希望を抱いた。
 初日の講演会では、話し方やマイクの使い方を指導している小園江オリンピオさんが、マイクを使用した時の話し方などについて話し、実際に訓練も行った。
 マイクスタンドを使用する時の高さや、マイクから口元までの距離、両手をどうするか、などの説明を行った。一通り説明を終えると参加者全員に対して、自分の名前、職業、住んでいる場所などを述べさせ、練習した。最後は、自分の人生で悲しかった体験や、嬉しかったことの経験を話す練習で、数人が自分の体験を語った。
 今年、JATAK研修で日本へ行った小野マリさん(カウカイヤ)と、JICA研修で日本を訪れた西村千世子さん(バルジェン・グランデ・パウリスタ)が研修内容の報告を行った。
 二日目は、サンパウロ大学医学付属クリニカ病院に勤務している千馬寿夫さんによる講演が行われた。
 講演の内容は生活習慣病に関するもので、日本をはじめ、世界中で話題になっている話だけに、参加者は熱心に耳を傾けた。
 千馬さんは、週三回、一日四十分以上運動を続けたり、食習慣を正したり、喫煙や飲酒を控えることによって、生活習慣病は少しずつ防いでいけると話した。しかし、危険因子を全て取り除いたとしたら、心の健康が損なわれていくので、何事も適度が良い、と付け加えた。
 最後の討論会では、将来の婦人部のあり方やどのようにして社会に貢献するべきか、などについて意見が出された。横の繋がりを大事にしていき、ADESCの傘下団体以外からも参加団体を増やしたい、などの意見も出された。また、来年の同大会開催についても話し合いが行われた。

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