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北米の沖縄県人会も=ブラジルと同じ思い=「若い世代の参加がほしい」

ニッケイ新聞 2008年3月13日付け

 【沖縄タイムス】このほど新年会を開催した北米沖縄県人会(OAA)は、カリフォルニア州ロサンゼルス近郊のガーデナ市を拠点に、現在七百六十世帯、三千人余の会員を有する組織。〇七年と〇八年の任期で会長を務めるケン・神谷さん(70)は「若い世代が県人会の活動に参加し、沖縄の文化を今後も継承してほしい」と会長としての思いを語った。
 神谷さんはハワイ・ホノルル生まれの三世。高校生の時、一家でガーデナ市に移住した。両親ともハワイ生まれで、父の祖父母は玉城村出身、母方の祖父母は沖縄市の泡瀬出身。弟二人、姉妹二人の家族で育った。姉のヘリーン・シマネさんは、北米沖縄県人会の書記と婦人部長を務めている。母の美子さんもかつては県人会の婦人部長などで活躍、九十二歳の現在も県人会の主な行事に参加するファミリーの家長的存在である。
 神谷さんは当初、会長の役割を担うことを躊躇していたが、〇六年に開催された世界のウチナーンチュ大会に参加して、ウチナーンチュの独自性と強い連帯感を再認識させられ、会長を引き受けたという。
 北米沖縄県人会は来年百周年を迎える。現在の年間の主な活動には、新年会のほか、毎月第一火曜日のボランティア掃除、若者対象のキャリア・セミナー、芸能部による「謡やびら・踊やびら」公演、青少年・青壮年部のボウリング大会、敬老の日祝賀会、資金造成バザーなど約四十のイベントがある。
 神谷さんは、一月二十日に開いた新年会について「今回は多くの若者たちが参加したので大変うれしかった。会自体もここ三、四年は約六百人が出席し、にぎわっている。会員らも協力が必要な時には、いつでも手助けをしてくれる。会がこのように続くことを願っている」と感想を述べた。
 北米沖縄県人会の多目的ビルは事務所や芸能練習場、図書館などの設備がある。現在は月曜日から金曜日まで会のオフィスマネジャーである二世の山内優子さんが勤務している。山内さんは沖縄県費奨学生として一年間沖縄に留学した経験がある県系二世で、県人会を縁の下で支える存在である。(てい子与那覇トゥーシー通信員)

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