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100周年のマスコット=「ケイカちゃん」を語る=ソウザ氏記者会見=「日系社会の象徴だ」=「チカラ」に次いで2体目=モニカたちに仲間入りか

ニッケイ新聞 2008年3月15日付け

 去る二月十三日にサンパウロ州の日本移民百周年の開幕式典で発表された百周年マスコット「ケイカちゃん」。マウリシオ・デ・ソウザ・プロダクションの制作。一月二十七日にブラジリアで発表された百周年マスコット「チカラ(力)くん」に続いて二体目になった。さきごろ、「ケイカちゃん」誕生のいきさつを説明する記者会見があった。妻との合作で、日系人の〃モデル〃がいた。
 二月二十日、ラッパ区にあるマウリシオ・デ・ソウザ・プロダクション事務所で記者会見が行われ、二体のマスコットについて説明があった。
 「ケイカちゃん」は、妻のアリセ・ケイコ・タケダさん(A・恵子・竹田、50、二世、サンパウロ市)との合作で、二日間考えて作りあげたという。また、この二体のマスコットは、日本移民の歴史の象徴としている、と強調した。
 ソウザ氏は「百周年でハーフが生まれ、これが日系社会の象徴だ」と嬉しそうだった。
 「ケイカちゃん」の名前選びが大変で、名前の単語を並べていろいろと検討した。名前のモデルになったのは、国際交流基金サンパウロ日本文化センターに勤務する藤代圭加さん(27、二世)。「小さい頃からモニカ・シリーズは読んでいたので、自分の名前が出るのは嬉しい。大変光栄」と高揚した様子で語った。
 この二体のマスコットは「モニカと仲間たち」の仲間入りが予定されていて、家族を作ることも計画されており、早ければ六月頃に登場の予定だ。日伯交流年公式マスコットに起用も検討されている。
      ◎
 記者会見の席にはソウザ氏の妻、惠子さんも姿を現した。惠子さんは現在、同プロダクションでアートディレクションを担当している。幼少の頃から日本のマンガなどを読んで、絵を真似するのは好きだったという。
 ソウザ氏との出会いは約三十年前の日本。ハローキティーなどのキャラクターを扱っている株式会社サンリオでデザインを担当していたソウザ氏。ソウザ氏はデザインを鉛筆でしか書かないために、アートを必要としていた。
 ポルトガル語しか分からないソウザ氏は、業務中は専属の通訳がいたが、仕事以外は恵子さんが話し相手だった。
 親交を深めていくごとに愛が深まっていき、結婚までトントン拍子にことが運んだ。結婚理由を尋ねると「だんだんとマウリシオがいい人に見えてきたし、いい所が分かってきた」と照れた表情で話してくれた。
 しかし、同氏には既に三人の子供がいた。一人の息子と双子の娘だ。「特には気にならなかった」という通り、家族仲よくしていて、記者会見にも子どもたちが姿を見せていた。

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