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居住地域に愛着7割=県が在日ブラジル人調査

ニッケイ新聞 2008年4月25日付け

 【静岡新聞】静岡県多文化共生室がこのほど、十六歳以上の在日ブラジル人を対象に行った「外国人労働実態調査」で、生活の満足度は比較的高く、住まいがある地域社会に母国にも劣らない愛着を感じていることが分かった。
 「現在居住する地域」への愛着を聞いたところ、「非常に感じる」「どちらかといえば感じる」は合わせて六九・一%に上り、「ブラジル」の七六・三%は下回ったものの、「ブラジルの故郷」の五九・八%を上回っていた。
 日常生活の満足度は、「日本での生活全般」の項目で「非常に満足」と「どちらかといえば満足」が計六六・一%に上り、「余暇生活」や「仕事の状況」も比較的満足度が高かった。「所得・収入」は二極化がみられ、「資産・貯蓄」は満足度が低かった。
 日常生活での「安心と不安」では、全十一項目のうち「仕事の状況」など七項目で「とても安心」や「少し安心」の回答が多かった。不安は「年金」や「老後の生活」などだった。
 調査は静岡文化芸術大の池上重弘准教授らの研究チームが昨年九、十月、ブラジル人の外国人登録が一千人を超えている浜松市など十一市で実施し、千九百二十二人が回答(回答率三五・三%)した。

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