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リオ百周年=「2百周年も祝いたい」=州議会で日本移民評価=外務大臣・州議会表彰も

ニッケイ新聞 2008年7月2日付け

 【リオデジャネイロ発=堀江剛史記者】二百周年も共に祝いたい――。ブラジル日本人移民百周年式典がリオデジャネイロ州議会で先月三十日午後三時からあり、約四百人が出席した。先月日本政府が発表した外務大臣表彰や、州議会からの表彰なども行なわれた。司会を務めたグラッサ・マットス州議は、「日本移民はブラジルの国つくりに貢献した。日本は我が国にとってアミーゴの国」と話し、日本人移民の業績を顕彰、日伯友好を確認した。
 一分間の黙祷のあと、バイオリンによる両国歌の演奏が行なわれた。
 外務大臣表彰を受けた渡辺三吉(サンタクルス日伯協会会長)、大杉ジョー(ヴァレンサ日伯協会会長)、金兼文典(イパチンガ日伯文化協会会長)、ルイス・アントニオ・ピメンテル(ジャーナリスト)、ルイス・マリアーニ・ビテンクール(リオ工業連盟副会長)、アマウリ・テンポラル(リオ工業連盟国際ビジネスセンター長)、古木三右衛門(フンシャル文化体育協会会長)の七人、団体としてリオデジャネイロ日系協会の代表が出席、福川正浩総領事から、表彰状と銀杯が贈られた。
 州議会は、このたび日系団体関係者や日伯友好に貢献した十一人を表彰。リオ日伯協会の高尾勇副会長は、「日本人の勤勉さとブラジル人の鷹揚さで日伯融合を築いてきた。二百年祭でもまた祝えれば嬉しい」と表彰者を代表し、あいさつした。
 なお、州議会は在リオ総領事館とリオ百周年記念委員会を表彰、福川総領事と鹿田明義委員長に表彰状と記念メダルを授与した。
 鹿田委員長は、「メダルは今回の百年を祝うため準備してきたみんなが貰ったもの」と喜び、先月にリオをご訪問された皇太子さまについて、「ブラジル側の盛大な歓迎もあり、満足され、ご帰国されたと思う」と感謝の言葉を述べた。
 最後に、琴、三味線、尺八による演奏や女性デュエットによる歌が披露され、出席者らは、美しい音色に耳を傾けていた。
 式典後には、カクテルパーティーが行なわれ、出席者らは、将来の日伯関係の確かな絆を確かめ合っていた。
 同州に五七年に移住、リオ・ダス・フローレス市在住の福島巌さん(75、愛媛)は、「百年の半分をブラジルで過ごし、子供たちも独立した。移住当時は色々あったが、今日のように州議会が祝ってくれ、有り難いこと」と笑顔を見せていた。

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