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東西南北

ニッケイ新聞 2008年7月11日付け

 健康に気を使う人が増えているが、下院委員会が、糖分や塩分、脂肪分の多い食品の子供向け宣伝制限を認めた。発効までにはさらに審議が必要だが、子どもの肥満は栄養失調の数倍という現状からいえば、子どもの注意を引き、親にねだらせる原因を減らす必要があるということ。子どもの栄養失調改善には教育改善が影響したというが、正しい知識の伝達と、誤った情報の除去の両方が必要ともいえる。
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 閉経期以後の女性などは骨粗しょう症に陥る危険が増すが、口腔内のレントゲン写真で歯茎などの厚みを見ると、体全体の骨密度の予想がたつという。骨粗しょう症検査としてはまだ確立されていないが、SUSでは、骨盤や大腿骨頭部の骨密度を測る検査が五五レアルに対し、口腔内レントゲンは九レアル。一昨年の高齢者の大腿骨骨折による保健省経費は五千万レアルに上るといわれるが、簡便で安価な検査は双方に歓迎されそうだ。
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 非合法の中絶手術による命の危険を考えると、中絶を合法化すべきだとして、妊娠九十日以内の中絶手術を合法とし、公立病院は患者の要請があれば応えなければならないという法案が提出されていたが、下院委員会はこの動きに反対の結論。中絶賛成派は国会前で抗議行動をとったが、中絶合法化反対派の人々は、世論が勝ったと宣言。
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 残念ながら、休日となった九日のサンパウロ州は事故が相次いだ。ピラジュリでは青年四人を乗せた車が排水溝にぶつかって炎上し全員死亡。農夫を運ぶバス横転や木材運送中のトラックに追突したバスの事故で二九人負傷など。また、砕いたガラスなどを塗ったたこ糸が引っ掛かりバイクの女性死亡などの報も流れた。

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