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笑いと拍手、栄枝師匠口演=「良い気持で日本に帰れる」

ニッケイ新聞 2008年7月30日付け

 今月十一日に来伯し、ベレン、マナウス、トメアスーなどで、百周年を記念した、口演会を行っていた落語大使の春風亭栄枝師匠。十七日は午前十一時から老ク連で、約一時間高座をつとめた。約七十人が訪れた。
 重岡康人老ク連会長の「今日は、楽しく笑いましょう」とあいさつの後に、口演会が行われた。
 最初に、日本の昔話と動物を使った小話で、来場者を和ませた。続いて、七・七・七・五で構成される都々逸で、開場を笑いに巻き込んだ。
 終りの十分間で、知ったかぶりのご隠居と物を知らない男との話しを紹介した古典落語「浮世根問(うきよねどい)」を披露し、会場からは一際大きな拍手が沸き起こった。
 最後に栄枝師匠は、「今回、楽しく口演会を行えたので、良い気持ちで日本に帰れます」と満面の笑みを浮かべて感想を述べた。
 口演を聞きに訪れていた坂口清子さん(65、広島)と鈴木文子さん(61、栃木)は「言葉を上手いこと使っていて、本当に楽しかった」と感想を語り、「ブラジルでは聞くチャンスがあまりないから、もう少し長くやってほしかった」と少々残念がった。
 栄枝師匠は、二十一日に離伯した。

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